いのちを考える
精神科医 草野亮氏による、富山・いのちの教育研究会定例会における講演です。
講演の要旨
私は公的病院に長く勤務してきた精神科医であるが、
定年退職後、その経験を生かしてスクールカウンセラーを務めている。
いのち( 死)は医学に密接につながる分野であるが、
それをどのような形で教育につないで行くのが適切かは容易な問題でない。
「人間は必ず死ぬ存在」という基本的テーマがある。
最近、タナトロジー( 死生学) という学問が脚光を浴びているが、
死をみつめながらより良く生きることを志向する。
総論から各論に入ると、まず私自身の「死の恐怖体験」から述べる。
一人称( 自分) の死を考えることは、二人称や三人称の死とはかなり異なり壮絶である。
極限状態に近い。
第二次世界大戦中、ナチスの強制収容所から九死に一生を得たフランクルはその体験から
「人生の意味ある生き方」として3 つの提言をした。
死と向き合った身近な例として、臨死体験経験者T 画伯を紹介する。
自己をみつめる「内観法」があるが、その指導者Y 氏の絵から「死と再生」を論じ、
内観療法を受けた患者の絵の変化「再生」に言及する。
最後に、筆者の中学生に対する講演「これからどう生きるか」で結びたい。
戦後、日本国民が死を乗り越えて生きた生き様を
生徒たちがどのように受け取ったか。
講演の詳細
講演の詳細はこちらにあります。(富山・いのちの教育研究会のページ)